2008年12月11日
メモリア特別迎賓室。

いつもお世話になっている湘南SIMのバー・メモリアで、特別迎賓室(VIPルーム)を作らせてもらえる機会がありました。
無事に先月11/8をもって公開され、これを書いている現在はクリスマスの飾り付けなども施されています。
ご利用については、営業日にバーのオーナーであるイナリンさんに声をかけてもらうだけで、今のところ無料でお使いいただけます。(イベント時や利用状況次第では、お断りさせてもらったりお待ちいただく場合あり)






最初のご要望として「豪華さ」と「温かさ」が欲しいということでしたが、そこの解釈についてはかなり自由にさせてもらうことができました。
まず中世の西洋的な装飾による様式美的な豪華さはやめようということで、基本路線は現代建築。
クラブ系のVIPルームにあるような近未来的な雰囲気も避ける。
プリム的な制約や必要な部屋の使い方からも、あまり演出のためのプリムは消費することができないと判断したうえで、コンクリートの打ち放しと水を使った空間を提案させてもらいました。
安藤忠雄さんの建築をイメージとして思い描きつつ、しかしそれだけでは「温かさ」に欠けると思われるので、そこら辺は内装に木材を意識的に使うことなどでフォローしていこうと決めました。






結論的には、「豪華さ」を非日常的な場所であることを感じることができる、という意味合いで表現させてもらったつもりです。
滝の演出やダンスのスポットライト、アートのある部屋に観葉植物。
それらが”入れ物”でしかないシンプルなコンクリートの箱の中にあることで、全体の雰囲気として「ハレの場所」にいることを実感してもらうことができていれば狙い通りです。
建物が主張しすぎず、人がいて話し合いくつろぐことで人の温かみが加わり建築として完成していれば、なお理想的でしょうね。








あえてコンクリートの打ち放しをシンプルに作ることで、時間の変化を演出として室内に取り込むこともできたのではないかと思います。
その時にアクセントとして機能する壁付きの照明は、コンクリートのテクスでも助けてもらっているグラスさんのデザインです。
ソファーを買った家具屋さんを探してもらったり、ダンスのスポットライト、第一印象に大きな影響を与えている入口のテクスチャーなど、様々な協力をしてもらいました。
深夜設定の時に威力を見せてくれるスタンドライトもグラスさんの物で、独自にはシャンデリアなども作られていますので興味のある方はどうぞ。(下記参考)







これが建築としてあるのならば、作って完成なのではなく「使ってこそ完成する」ものではないかと思います。
気取らず飾らず、でもちょっといつもとは違う場所で人と話がしたい。
そんな時に利用してもらえれば嬉しいです。
ちなみに、ここのダンスの仕掛けは『落とされそう』(女性からのご意見より)なんだそうですので、さりげなく後押しに使ってみてもいいかも。(笑)





話を持ってきてくださったイナリンさん、制作に協力してくださったグラスさん、アートについてのアドバイスをいただいたコメットさん、今も案内や説明でフォローしてくださっているメモリアスタッフのみなさん。
あらためてありがとうございます。
これからもよろしく。





☆参考
『Memoria de verano~Inarin 日記~』(イナリンさんのブログです)
http://memoria.slmame.com/
場所:Memoria de verano
http://slurl.com/secondlife/shonan/24/47/22
(上記特別迎賓室のご利用は、イナリンさんまでお問い合わせください)
『Field of grass』(グラスさんのブログです)
http://grassfields.blogspot.com/
Posted by Zusi at 21:21│Comments(0)
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