ソラマメブログ

  

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2008年08月22日

続ブランド??

もう一度ウェキペディアを読み返すと、『ブランド(英:brand)とは、ある商品・サービスを象徴するもののこと。ある商品・サービスを、別の商品・サービスから区別するための商品名称やシンボルマーク、模様だけでなく、消費者が商品・サービスを見た際に想起させる周辺イメージ総体もブランドと呼ぶ。』とありますね。
また、『文字や図形で具体的に表現された商標もブランドの一つである。狭義には、ファッション分野での高級品イメージのついた一部メーカー及び商品群を指す(「ブランド物」)。』ともあります。
ざっくりと言ってしまうと、「他と区別するための記号性」や「物に付随するイメージ」をブランドと呼ぶと考えてもいいでしょうか。

 
(こんな話を書くきっかけの一つ/屋外展示場に実物があります)

『ブランド??』でぽっぷさんから頂いたコメントはなかなか面白く、特に『Z’s CA=Zusi=食べもの』という個所は興味深いと思います。
上記で再確認した定義によると、本来的なブランドやブランドイメージというものは「物」に従属するべきでしょう。
しかし、Z’s CAというブランドは、私という人を間に挟んでから商品にたどり着いています。
ぽっぷさんがどこまで意図的に書いたかを深読みするつもりはなく、もちろん揚げ足取りで話を進めようというつもりもないのですが、ブランドが物ではなく人を指すか人に直結するという図式がSLの中にある、とは言えそうな気がします。

これは単純な実例ですが、その時々に認知されている商品によって私の認識のされ方も変わるわけです。
ミカンの人であったり、鍋の人、かき氷の人とか。(笑)
SLの中ではクリエーターと商品は密接な関係にあって、たとえコラボによる商品であっても、商品への評価は人へと直結する形で表現されることがあります。
その多くの場合が社交辞令やその場を盛り上げるための話題にすぎないとしても、ブランドを誉めるよりはクリエーター個人を誉めることはよく体験するのではないでしょうか。
SLのクリエーターの多くが個人展開で、その商品もクリエーター個人へ直結していることが多いからだという背景もあるはずです。
それを自己表現としての創作性や作家性の一形態と認識するのか、あるいはブランド化に至れない未熟なごっこ遊びでしかないと分析するのか、そこは考え方なのだろうと思いますが・・・。
SLの中にも、集団体制による創作活動を行っていて、ブランドとしての括りで「ブランドと物が結びついている」例もあります。
私でも知っているいくつかのブランドはそうなのですが、また規模的にもSLの中で成功者の部類に入ると思われるのですが、それらは決して主流であるとは言えないような気がします。(少なくとも日本の中では)

SLは人本位主義で成立していると思います。
インワールドでの活動はコミュニケーションが多くの比重を占め、企業SIMやカフェには担当者が配置されていないことが批判(HPに担当者が常駐していないからと文句は言わないはず)の対象となり、各種のパフォーマンスや創作活動は個人への批評へと直結もする。
良くも悪くも個人が持つネットワークや人間関係でイベントなどの成否も左右されるという側面があり、あるいは人への反発や攻撃などが時に陰湿な部分を垣間見せもするのでしょう。
人がいて、ブランドがあって物がある。
というよりはむしろ、人=ブランド(イメージや評判含む)の一体性があって、そこに物があるという図式。
まず人が認知されて物があり、物が認知されれば人となる。
そう考えると、虹野さんの猫足堂の話にも理解がつきます。
和物と洋物を区別するブランド分けも、同じ虹野さんが作るものであれば結果的には一つのブランドとして「虹野さんという認識」のもとに集約されてしまう。

これにはもう一つ、SLでの「創作に必要な要素」の問題も影響しているでしょう。
オブジェクト・テクスチャー・アニメ・スプリクトの四つが代表的な要素となるはずですが、四つのうちの複数を得意としていれば、同じ要素の中で別の物を作ることに大きなハードルはありません。
スキンを作るのも服を作るのも、同じように一定程度のテクスチャー(画像ソフト)の技術があれば可能でしょう。
乗り物のスプリクトを自由に扱える知識があれば、建築物やセキュリティーのスプリクトを扱うことも不可能ではありません。
もちろん、一定程度の基礎知識は必要と思われますしセンスの問題もあるので、いい服を作るからいい建築を建てれるかどうか、あるいは食べ物を作れるからいい乗り物を作れるかどうかは別のことです。
ただ確実なのは、基本的な技術が一定レベルに達してしまえば、SLの中にあるもののいくつかをジャンルを超えて制作することは可能であるという点です。
ソラマメを気ままに眺めていても、何屋さんか分からないね・・・と自ら冗談混じりに書いている人を見つけることは、そうは難しくないはず。
得意先の流通経路の開拓や各種の申請業務(行政手続)などの複雑なことがないため、保健所も建築課の審査もないまま食べ物も高層建築だって建てられるのがSLですからね。


つまり、SLの中のブランドにおいてはその認識は商品よりも人に属しがちになる図式があり、人(クリエーター)が制作する分野の垣根が低いということも確かであるとすれば、商品を分けることとブランドを分けることとの一体性は比較的緩やかに存在せざるを得ないのではないか?
私が私として作る以上、ブランドを分けることをもって積極的な意味付けと展開が行われなければ、その効果や価値はさして見出せない。
・・・って、ちょっと結論からのこじつけだという気がしなくもないですが。(苦笑)
これをわざわざ書いたポイントとしては、SLのブランドは人に付くものではないか?という点と、クリエーターが作る物のジャンルに技術的な制約は決して高くないだろうという点ですよね。

まあ、看板(ブランド)見て物を作る前にお客を見ろよ、という意見もあるでしょうし。
長文駄文に最後までお付き合いいただいた奇特な人には、感謝を。(笑)


☆参考

『ブランド??』
http://zusi.slmame.com/e337977.html


☆店舗案内(予告なしに変更する場合があります)

Z's CA (Shinsaibashi shop)
http://slurl.com/secondlife/Shinsaibashi/220/83/27

Z's CA (Shinsaibashi shop2) ←こちらは屋外展示場です
http://slurl.com/secondlife/Shinsaibashi/237/40/27  


Posted by Zusi at 12:47Comments(2)思った・考えた